さて、先日のイェヌーファに続いての新国です。
今回も好き勝手歌手については書くので、悪しからず。
いや、ビックリしたんですよ。
演奏の話ではなくて、客に小学生の子供連れた母親がおりまして、
魔笛とかならわかるけど、サロメを小学生の女の子に見せるのか?
んで、さらに驚いたのが、演奏予定時間見たその子が
「1時間45分だって、短いね~」とか言ってる訳です。
てことは、オペラの基本的な上演時間を知ってるということだよなぁ。
この言葉だけでも無理やり親の趣味につき合わされてる訳ではなさそうだし、
小学生4~6年生位の子でオペラ好き、更にサロメ・・・・恐ろしい子w
余談はこれ位にして、早速歌手の感想を書いていきたいと思います。
【サロメ】カミッラ・ニールント
【ヘロデ】クリスティアン・フランツ
【ヘロディアス】ハンナ・シュヴァルツ
【ヨハナーン】グリア・グリムスレイ
【ナラボート】望月哲也
【ヘロディアスの小姓】加納悦子
【5人のユダヤ人1】中嶋克彦
【5人のユダヤ人2】糸賀修平
【5人のユダヤ人3】児玉和弘
【5人のユダヤ人4】青地英幸
【5人のユダヤ人5】畠山 茂
【2人のナザレ人1】北川辰彦
【2人のナザレ人2】秋谷直之
【2人の兵士1】大塚博章【2人の兵士2】伊藤貴之
【カッパドキア人】大沼 徹
【奴隷】松浦 麗
作品が作品なだけに、脇役の良い悪いをはっきり判断できる程この作品を聴き込んでる訳ではないので、脇役に関しては気になった人だけディスり・・・じゃなかった感想書きますね。
まず、日本人で唯一奮闘したのが
大沼 徹
1人だけマトモな声出してましたね。
日本人キャストで演奏会やったら主役やれる実力のある方ですし、よかったと思います。
逆に、日本人の中でも最低だったのが
糸賀修平
録音だとカナリまともに聴こえますが、そもそもライヴ録音じゃない地点で
どんな編集してるか分かったものではありませんね。
てか、音源はいくつかYOUTUBEに上がってるけど全部動画じゃないのでゴースト歌手が歌ってるんじゃないでしょうか?w
と、思いたくなる位酷かったw
とにかく、アマチュアでも彼より良い声の人は沢山います。
ただの鼻声で、訓練された声じゃない。
こんな人間が新国の舞台に立つなど外国人キャストに日本のレベルの低さを見せつけるようなモノである。
こんな歌手が新国出てて、その裏では実力あっても必死で仕事探してる人や、知名度が無いという理由で厳しいノルマを課せられてチケットを自分で売ってる人、逆にノルマを嫌って小さな舞台でも主役には手を出さない人がいる訳です。
コネだが宗教だか知らんが、こういうのを淘汰できんようでは絶対日本の声楽レベルは上がらない。
以下、主役
【ナラボート】
望月哲也
確かにドイツ語はちゃんと聴こえる
それだけで価値があるのかもしれない。
でもね、先日のN響定期のサロメ演奏会形式でも同じ役やってたが、
基本的に全部変なところで響いてるんだが
「A」母音の鼻への入り方が特に酷い
もはやクラシック歌手とは呼べないレベル(演歌だろ?)
いつまで二期会はこの人を主役で使い続け、ニューイヤーガラに出し続けるのか?
それとも和洋折衷ってやつですか?
ベルカントクロスオーバーとか言ってみたらカッコイイんじゃないかしらw
【ヘロディアス】
ハンナ・シュヴァルツ
イェヌーファではボロクソに叩いた人ですけど
この役は少しマシでした。
でもやっぱり響きが音程に寄って変わり過ぎる。
他の主役3人と比較すると格段に技術が劣るのが分かってしまう。
デカイ声出ればごまかせる役と言うことかもしれない。
【ヨハナーン】
グリア・グリムスレイ
勉強不足でした。
先日のN響と同じようにシリンスが歌うと勘違いしてて、
このグリムスレイという人は聴いたことがなかったのだが、素晴らしいかった。
ちょうどヨハナーンやってる音源がありますね。
バスの響きで高音が抜けるって本当にカッコイイ
アメリカ人にこんな良いバスバリがいたとは!
とにかく立ってる時の姿勢が良い。
この人のオランダ人が見てみたい。
良い歌手を知ることができたので大満足
【ヘロデ】
クリスティアン・フランツ
この人、実は持ち声凄く軽いんじゃないだろうか?
普通に歌ったらジークフリートよりミーメの方が合う声なのかもしれない。
と今日思った。
その理由をここで説明するのは難しいのだが、
フランツはおそらく上手いテノール歌手が高音を響かせるのと同じポジションで、普通に喋るようにして歌ってる。
高音はよく頭のてっぺんに抜けていく。とか言われるんだが、彼は直線的に声が出る。
同じことやろうとしたら、絶対喉が閉まるはずだが、咽頭腔を狭くせず息だけで全部コントロールしてるんだよな。
単純に呼吸器系の筋力をつければできることなのか?
あんな歌い方自分には絶対できない。
トリスタンやジークフリートを今までに聴いてるけど、ヘルデンとキャラクターテノールの要素を併せ持ったこの役は、そういう意味ではフランツに一番合ってるのかもしれない。
【サロメ】
カミッラ・ニールント
バイロイトのエリーザベトとかでも上手いとは思ったけど、単調に歌うイメージがあったが、とんでもない。
すんばらしぃ発声技術と誇張し過ぎない表現力に感服した!
並の歌手なら絶対声を太くしたり、重くしたりしたくなるところ、全部響きだけで処理してる。
予想では、声量不足とか、声が軽い。という批判が出てくる可能性もあるとは思っているし、
実際高音は少し奥に細くなることがあったが、そんなのは私からすれば些細な問題。
間違ってはいけないのは、この役が貴族であって娼婦ではないこと。
どんな悪魔的な言動だろうが、品格は失って欲しくない。
そういう意味で今日のニュールントのサロメは納得
胸の響きもしっかりあった上で高音を作ってるから、先日のカウネより一段上だな。と思う。
こんな感じで、主役3人の発声技術がとても高かったため、シュヴァルツがやっぱりパワーで歌ってるだけだったことが簡単にわかってしまい、
更に日本人キャストと外国人キャストのレベルの差があまりにも開き過ぎてしまっていることが簡潔に証明されてしまった。
新国研修所もロクな人材輩出できない、
特に最近はレベル低いのでそろそろレアーレも潮時じゃないかしら?
ここまで好き放題書いたらいい加減苦情きそうだなw
次は、東京リングのジークフリートの感想を書くことになるかな?!
コメントする